転職成功のカギ! 介護職の転職理由・志望動機の伝え方
- 2016-3-3
- 転職マニュアル
やる気と期待に胸をふくらませて飛び込んだ介護の仕事。
決して楽ではないけれど、利用者様の笑顔やありがとうの声に喜びを感じる瞬間は、かけがえのないものですね。
けれど仕事である以上、ほかの職種と同じく、さまざまな問題をはらんでいるのも現実。
職場環境、人間関係、労働条件・・
悩んだ末、転職を志す理由は人それぞれですが、すべての人に共通するのは、「今よりも良い職場に就職したい」という気持ちでしょう。
けれど、ちょっと待って。
どんなに理想の職場が見つかっても、先方が「この人を雇いたい」と思ってくれなければ意味がありません。
そしてそのためには、採用担当者が求職者のスキルと同じくらい注目している「志望動機」「転職理由」でのアピールがマストといえます。
ではいったい、どんな内容が担当者の気持ちをつかむのでしょうか。
実際の例文などもあげて説明していきますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
志望動機はここがポイント
志望動機は履歴書に書く欄がありますので、まずそこで担当者の目に止まる必要があります。
大切なのは、「自分ができること(経験)」「新しい職場でやりたいこと(熱意)」のふたつ。
これらを軸に、できるだけ具体的な言葉で書くようにします。
通常は書類選考を経て面接となりますが、ここで先方が「ぜひ会ってみたい」と思う志望動機の特徴をみてみましょう。
①具体的に何ができるかが明確で、即戦力になってくれるイメージを持てる
②お手本のような文章でなく、自分の言葉で表現している
③将来のビジョンがはっきりしていて、説得力がある
逆に、面接に呼ばなくてもいいと思われる内容とは、
①どの会社にも当てはまるような抽象的な志望動機
②応募先についてよく調べていないことがわかる、勘違いや間違った内容
③書き方が乱雑。読みづらい
では実際に、良い例と悪い例を比較してみましょう。
<良い例>
「特養で、介護を基礎から学び、スキルアップにつとめてきました。利用者様の目線でよりよい介護を実現してきた経験が強みです。これからも利用者様に寄り添った介護を目指し、どんどんアイディアを実現していきたいと思います」
「これまで○回の転職を経て、多くの施設での経験を積んできました。そのおかげで、利用者様やご家族の求めることをさまざまな視点から見つめ、応えることができました。この経験は、御社でもすぐに形にできると信じております」
このように、これまでの経験と、それをいかに活かせるかをポジティブな言葉で表現できれば、先方に深い印象を与えることができます。
<悪い例>
「学生のころから、御社に憧れておりました」
「資格取得や研修制度がしっかりしているので、勉強させていただきたい」
「大企業ならではの充実した福利厚生と安定性に魅力を感じました」
「最寄駅から近く、通勤が便利なことに惹かれました」
「どんな仕事でもします」「教えていただければすぐに覚えます」
研修制度、福利厚生といった自分の都合や、「がんばります」などの精神論だけでは、担当者の心に残ることは難しいでしょう。
転職理由はこう伝える
なかなか言葉にしづらい「前の職場を辞めた理由」。
大切なことは、ネガティブな内容を避けることです。
「給料が安かった」「忙しすぎて休めなかった」「同僚と合わなかった」など、以前の職場を非難するような理由は、「わが社でも何かあればすぐ辞めてしまうのでは」と警戒されてしまいます。
いくら本当のことでも、この場で告げるべきではありません。
理由としては、「転職することで何を実現したかったのか」をメインテーマに組み立てましょう。
たとえば老健への転職なら、「以前の職場ではリーダーとしてスタッフをとりまとめていたが、医療知識の不足を痛感したので、老健でしっかり身につけたい」などと、今後のビジョンをはっきり打ち出すことです。
同様に、特養への転職であれば「終の棲家としての役割を学びたい」、在宅サービスへの転職理由なら「訪問介護について学びたい」のように、新しい職場で新しいスキルを身に着けたい、という形の理由にすると、採用者側も前向きに考えてくれるでしょう。
採用者側の気持ちになって考えて
採用する側としては、求職者が自社のどのような点に興味を持ったのかはもっとも気になるところです。
「御社の経営理念に惹かれました」などという曖昧なものではなく、食事介助の新しい取り組みや、認知症への独自の対応といったような、具体的な例をあげ、自分がそこにどう関わりたいのかアピールすると、相手の心に響きます。
そのためには、入念な下調べが欠かせません。その施設のホームページや、スタッフのブログなどは必ずチェックしましょう。ブログの担当者が、面接を行っている会社も少なくないようです。
いかがでしたでしょうか。
転職の際にもっとも手こずるのがこの「志望動機」と「転職理由」ですが、逆にうまく使えば、転職成功のための強い武器になること間違いなしです。
自分の魅力を存分にアピールできるこのチャンスを活かし、理想の職場をゲットしてくださいね!