介護職 利用者の鬱病、上手に対処するには?

介護の現場では様々な問題を抱えている人がいらっしゃいます。介護認定を受け、介護を求める状態にあるのでもちろん毎日の暮らしにサポートが必要となり、今までとは違う問題を抱えていらっしゃる状態です。しかし、それだけではなく、自分が介護を要する状態になったことで、精神的に追い詰められてしまう人も少なくありません。
実は、介護サービスを利用する人の中には鬱病を患う人が増えています。
介護に携わる人は、そうした鬱病の利用者とも上手に付き合っていかなければなりません。

利用者が鬱病になる原因

日常生活においてサポートが必要な状態と判定された場合、介護サービスを受けることになります。自宅に訪問介護サービスを受ける人もいれば、施設に入所をする人もいらっしゃいます。介護の状態に応じた介護サービスを受けることになるのですが、そこでよくあるのが利用者の戸惑いです。
自分が誰かの助けを受けなければ生活していけないと感じ、情けなさを感じるケースが多いようです。若い頃にバリバリと仕事をしてきた人に多いようですね。プライドを傷つけられた様に感じてしまうのでしょう。そこで、「助けてもらえばいい」と割り切って考えることができればよいのですが、実情はそうはいかないようです

自分はどうしてこのような状態になってしまったのか・・・
と思いつめ、自分自身を責め、鬱病になってしまいます。最悪の場合には自ら命を落とすことにもつながりかねません。
今まではしっかりと自立をし、生活能力があったにも関わらず、今の自分がおかれている状況に戸惑い、それを受け入れることができずに鬱病になってしまいます。

鬱病の利用者への対処法

利用者の鬱病に上手に対応するためには、介護職に就く者も鬱病の対処法をしっかりと熟知しておかなければなりません。「鬱病の疑いがあるかも・・・」と真っ先に気がつかなければならないのも介護に携わる者です。日々、利用者と接する訳ですから、利用者の異変にいち早く気付き、正しい対処が必要です。

では、利用者が鬱病とわかったらまずはどのように対処をすればよいのでしょうか。大切なのは見守るといった姿勢です。鬱病は目に見えるケガなどと違い、とてもナイーブな心の病です。よって、鬱病の対処法には利用者を温かく見守ることが大事なのです。励ましの言葉はNGです。励ましはプレッシャーを与えることになり、逆効果となります。鬱病を理解し、焦らずゆっくりと症状を見守っていきましょう。
医師の診察は受けた方がよいと思われます。適切な投薬治療も鬱病を改善する手段のひとつです。利用者の家族と相談をし、治療について話し合う機会を設けましょう。

介護職の鬱病

鬱病になるのは利用者だけではありません。実のところ、介護サービスを提供する側の介護職も鬱病を患うケースが増えています。介護の仕事は大変な激務です。高齢者や障害をもつ人に対してのサポートを行い、肉体的・精神的にハードな仕事を行っています。拘束時間も長く、しっかりと休養がとれないといった現状も激務をさらにヒートアップさせています。精神的な負担も多く、ストレスを感じながら、多くの人が業務を行っています。

鬱病になりやすい人の特徴は、真面目な人です。「利用者を支えたい」と心に強く思う真面目な人ほど、鬱病になる確率は高いです。
介護の世界では、死が身近なものとしてあります。懸命にケアをしてきた利用者が亡くなると、精神的なダメージをうけ、ふさぎこんでしまうケースもあります。

本来、ケアを行わなければいけない側の介護職が鬱病になってしまうと、利用者に対して適切なケアができなくなりますね。そこで、鬱病の疑いを感じた場合には、早めの処置が必要となります。疲れやストレスは溜めず、気分転換を図るようにしましょう。そして、上司へ相談をし、勤務を減らしてもらう配慮を求めましょう。今のままでは、利用者に適切なケアができないことを話す必要がありますね。

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